誰か―Somebody|宮部みゆき|おすすめ小説ランキング

誰か―Somebody|宮部みゆき

誰か―Somebody|宮部みゆき 辛口感想

今多コンツェルン広報室の杉村三郎は、事故死した同社の運転手・梶田信夫の娘たちの相談を受ける。亡き父について本を書きたいという彼女らの思いにほだされ、一見普通な梶田の人生をたどり始めた三郎の前に、意外な情景が広がり始める―。稀代のストーリーテラーが丁寧に紡ぎだした、心揺るがすミステリー。

 

ベースとなる今多コンツェルンの娘と結婚した平凡な編集者の杉浦三郎、そして何不自由なく育った妻。その杉村三郎が主人公となり事件にかかわっていく様を描いた作品だが、この主人公の設定が私的にちょっと面白くありませんでした。

 

お金に不自由しなくていい状況、妻も上流階級とまではいかないが一般庶民とはほど遠い状況のなかで育ち、そして、そのなかで生まれた女の子。幸せな家庭。サスペンスには不似合いな設定であることは明らかで違和感もあり、そうした状況のなかでの事件との関わりが不自然に見えてなりませんでした。

 

ただ、淡々と進むストーリーのなかで、主人公が精神的にも物理的にも安定した状態でまわりの事件に関わっていく状況にあまり違和感を覚えなくなり、その主人公の安定さゆえに、まわりの静かながら様々な葛藤や怒りや嫉妬などが非常によく描写されてきて、派手な展開ではないにも関わらず、先へ先へと読み進むことができる展開はさすがだなぁと思いました。

 

今回、判明する犯人についてはそれほど大きな意味はありません。ただ、梶田姉妹のおかれている普通じゃない状況のなかでの人間模様は何とも表現しがたいものになっています。

 

それを考えると、主人公のわかりやすい、そして恵まれた設定も理解できた気がしました。

 

2013年7月現在で、この「誰か―Somebody」そして第二弾の「名もなき毒」がテレビドラマ化されています。こうした微妙な人間関係をドラマ化するのは結構大変なんじゃないかと思うのですが、でも、ちょっと興味はあります。

 

宮部みゆきの技量が非常に伝わってくる作品でした。

分類

評価

コメント

サスペンス小説 誰か―Somebody

謎を解くサスペンスといよりは登場人物の人間関係の描写が秀逸の作品。

ランクの目安は下記を参考にしてください。

「やめとけ!買うというより読んじゃダメだ。」というレベル。

「やめた方がいい。買うと損するぞ。」というレベル。

「時間があったら読んでもいいんじゃない。」というレベル。

「割といい感じだと思う。」というレベル。

「すごくいいぜ!読む価値あるよ。」というレベル。

「絶対読んで!何が何でも読んでね。」というレベル。
選定した本及び感想については大きく偏っている可能性もありますが、実際に読みたかった本や話題の本などを自分の好みに合わせて読んでいるだけなので、何を意識したものでもありません。また、ここで記述されてある感想についても管理者自身の感想となりますので、何かを保証するものではありません。

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