深紅|野沢尚|おすすめ小説ランキング

深紅|野沢尚

深紅|野沢尚 辛口感想

第22回(2001年) 吉川英治文学新人賞受賞。
心の闇を描き切った衝撃の小説。12歳の夏に一家惨殺事件でひとり生き残った奏子は、8年後、加害者の娘をついに突きとめる。驚くほど自分に似た娘を。やがて、病院にたどり着いた奏子が待っていたのは両親と幼い二人の弟の死体。奏子の父に恨みを持った犯人による一家殺惨事件。

 

8年後。大学生になった奏子は美歩の居場所を突き止め、正体を隠しながら接近する。悲劇的な事件、そして対局の二人。でも、似ていると感じてしまいます。

 

あまりないシチュエーションなので、どなるかと感じたが、奏子の心の動きが手に取るようにわかります。心に深い傷をおった子供が成長したときにどんな風になるのかと納得させられる描写はすごいものがあると感じました。三歩の何も知らずに過去を抱えて、そして、切り離せない自分がいて、それを何も知らずに素直に奏子と接している姿は客観的に見て応援するしたくなるものでした。ただ、奏子はそれを許さなかった。

 

奏子の「会えば終わらせられる」そんな気持ちはわかるようなわからないような。そのためにどんどん深みにハマっていく姿は読んでいた自分がドキドキしてきました。

 

「もう、いいんだよ、自由に生きていいんだよ」というメッセージが非常に伝わった作品でしたが、読んでいる途中にこれほどまで寂寥感を感じた小説はそれほど多くないです。これと同じ感覚を最後に感じた小説があるのを思い出しました。「永遠の仔」。みんな過去と正面から向き合えずに10数年生きて、必然的に過去と向き合う時が来て…。

 

読んだ後、ほんの少しだけれど、すがすがしくなり、気が咎めるような感じがするのは私だけでしょうか。

 

こういうストーリーを読むと、昔に「傷ついた過去があってそれでいてそれを克服する」ことに若干の憧れを感じるのは、あまり苦労していない証拠でしょうね。本当にこんな境遇にいたら自分は耐えられそうにないですが…。

 

小さな悩みは本当にたくさんありますが、こういう小説を読むとちょっと元気が湧いてきます。おかしいですかね?

分類

評価

コメント

ミステリー小説 深紅

ラストは賛否がわかれるでしょう。でもとても良い本でした。

ランクの目安は下記を参考にしてください。

「やめとけ!買うというより読んじゃダメだ。」というレベル。

「やめた方がいい。買うと損するぞ。」というレベル。

「時間があったら読んでもいいんじゃない。」というレベル。

「割といい感じだと思う。」というレベル。

「すごくいいぜ!読む価値あるよ。」というレベル。

「絶対読んで!何が何でも読んでね。」というレベル。
選定した本及び感想については大きく偏っている可能性もありますが、実際に読みたかった本や話題の本などを自分の好みに合わせて読んでいるだけなので、何を意識したものでもありません。また、ここで記述されてある感想についても管理者自身の感想となりますので、何かを保証するものではありません。

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