炎蛹 新宿鮫X|大沢在昌|おすすめ小説ランキング

炎蛹 新宿鮫X|大沢在昌

炎蛹 新宿鮫X|大沢在昌 辛口感想

大沢在昌の代表作の「新宿鮫シリーズ」の第五弾。
主人公は鮫島警部。本来はキャリア組のエリートだった鮫島は、同期の公安内部の暗闘をに巻き込まれて、そこからキャリア組みの出世コースからは外れてしまう。しかし、新宿署に飛ばされてから常に検挙率トップを誇るが、その実直さから異端児となってしまう。しかし誰にも屈せず、闘う姿勢は、新宿鮫と呼ばれ管内のやくざからも一目置かれる存在となる。

 

第五弾は。これは傑作ともいえる作品。新宿鮫シリーズの中でも最高傑作のひとつともいえると思う。
異例ともいえる鮫島と植物防疫官・甲屋とのコラボ捜査。外国人娼婦によって南米から日本に侵入した農作物を壊滅させる害虫“フラメウス・ブーパ”。同時に起こるホテルへの連続放火、外国人娼婦連続放火事件。

 

一番の見どころは、鮫島と甲屋のお互い、信念を持ったもの同士しかわからない友情。それに署内で鮫島を理解する桃井、藪、そして、藪の友人でもある消防庁消防司令・吾妻。信念をもつ男たちの連携やセリフが髄所随所で泣かせる。

 

吾妻が、警察と消防の枠を越えて市民の安全のために鮫島に率直に協力を求める場面。
吾妻のストレートな申し出に鮫島は感動すら覚えた。吾妻は、仕事に誇りをもち、その仕事の中で何がいちばん大切なのかを知っている。
「やりましょう。協力しますよ」鮫島はいった。吾妻はにっこり笑った。

 

また、鮫島が甲屋の勤めている横浜植物防疫所調査研究部にいった際の甲屋の上司である課長との甲屋に関する会話の場面。
−失礼ですが、課長より年齢が上ですよね。
鮫島がいうと、課長が苦笑した。
−管理職が嫌いなんです。いつも虫をいじっていないなら防疫所をやめる、といって…。我々としてもあの人にいなくなられるのは痛いんです。
鮫島は頷いた。甲屋のような学者肌まるだしの人間が官僚機構の中に居残るのは、なみたいていではない。だがここにも地味ではあるが、国民とその財産を守ることに誇りを持っている人々がいる。

 

甲屋が鮫島がいつもひとりで行動していることを詮索せず行動をともにしているときのシーン。
鮫島「甲屋さんもだいぶ、警察活動に詳しくなりましたね」
甲屋はにやりと笑った。
甲屋「なにしろ相棒が、新宿一の腕利き刑事だからな」
こんなセリフも、目頭が熱くなってきました。

 

おかまのたまきは、回数こそあまり出ていないが立派な存在感を出している。
鮫島の家に来た晶と甲屋のシーンはなぜかホッとする。
また、コロンビアの組織と関係があるとされる謎の男“仙田”。この男はあとあとのシリーズで大きな役割をもってくるのですが、ここでは書かないことにします。

 

そして、いくつかある謎や犯人に関して、徐々に絞り込まれて迎える終盤は息を飲む面白さがありました。

 

再度言いますが、傑作でした。ありがとうございます。

分類

評価

コメント

警察・刑事小説 炎蛹 新宿鮫X

新宿鮫の中で傑作ともいえる作品。これは文句なくいいです。

ランクの目安は下記を参考にしてください。

「やめとけ!買うというより読んじゃダメだ。」というレベル。

「やめた方がいい。買うと損するぞ。」というレベル。

「時間があったら読んでもいいんじゃない。」というレベル。

「割といい感じだと思う。」というレベル。

「すごくいいぜ!読む価値あるよ。」というレベル。

「絶対読んで!何が何でも読んでね。」というレベル。
選定した本及び感想については大きく偏っている可能性もありますが、実際に読みたかった本や話題の本などを自分の好みに合わせて読んでいるだけなので、何を意識したものでもありません。また、ここで記述されてある感想についても管理者自身の感想となりますので、何かを保証するものではありません。

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